フルモデルチェンジから約3年後の2010年9月1日、エンジンなど様々なものが変更搭載され、また、親会社ダイムラーの技術も取り入れ、最新鋭な大型観光バスのエアロエース・エアロクィーン。今も新たな安全装置が開発され、搭載し、三菱ふそうトラックバスの中でも一番の看板商品といってもいいほどの素晴らしい車です。世界のトップシェアを誇るほどの車、エアロエース・エアロクィーンを紹介していきたいと思います。

LKG-MS96VP


 フルモデルチェンジから約3年後の2010年9月1日、マイナーチェンジをして登場したのがこのMS96VPです。エンジンは、親会社であるダイムラーと共同開発した6R10型エンジンを搭載し、排気浄化システムは、UDトラックスの尿素SCRからこちらも親会社・ダイムラーが開発した「Blue Tecシステム」(尿素SCR+DPD)を搭載しました。この世代からはリアガラスにBlueTecと書かれたステッカーが貼られるようになっています。トランクは、前代よりも拡大され、車体左側には、エンジンルーバーが設置されています。DPD装置が付いたことから、作動時にエンジンルームがより高温になることで、20年前よりエンジンの静粛性も格段に上がっているため、冷却効率を上げるために設置されたようです。オプションであった運転注意力モニターは標準装備となりました。空調設備は、直結式・サブエンジン式共にデンソー製になりました。UDトラックスにも、OEM供給され、LKG-AS96VPとなっています。
(名鉄バス LKG-MS96VP エアロエース サブエンジン式)

QRG/QTG-MS96VP


 2012年4月に、新エコカー減税に伴う排ガス規制記号が設定されたため、変更し、同年7月には、国際連合欧州経済委員会が設定した国際的な安全基準に適合し、ブレーキオーバーライドシステム、サイドビューカメラを標準搭載するようになりました。平成21年排ガス規制に適合しているため、エンジンはそのままで、QRG-になり、2015年2月20日には新たな規制記号、QTG-が登場し、4月登記分から排ガス規制記号がQTG-となっています。 2013年1月15日には衝突軽減安全ブレーキ、車間距離警報装置、アンチスピンレギュレーターを標準搭載するようになりました。2014年9月12日では、ターボチャージャをダイムラーグループで多く採用されている、アシンメトリックターボチャージャに変更され、ECOドライブモード、シャープ製プラズマクラスターイオン発生装置、抗菌シート生地を標準採用されました。また、路肩灯、室内灯等もLEDに変更されています。2015年7月24日に、同年8月から義務化した車線逸脱警報装置の保安基準に適合し、販売が開始されています。
(名鉄バス QTG-MS96VP エアロエース 直結式)

(名鉄バス QTG-MS96VP エアロクィーン サブエンジン式)